猫と暮らしていると、「部屋中に毛が舞って掃除が大変…」「服やソファに毛がついて困る…」と感じることはありませんか?特に初めて猫を飼う方にとっては、「これって普通の抜け毛?」「健康に問題はないの?」と不安になることも多いでしょう。
抜け毛は、猫にとって自然な体のサイクルの一部ですが、ストレスや体調、年齢や猫種によって量や抜け方が変わることがあります。原因を知り、日々のケアや工夫を少し加えるだけで、快適に暮らせるヒントが見えてきます。
この記事は、猫専門ホテル「ねこべや」で毎日多くの猫と接し、毛の管理や性格の違いも熟知している“猫のプロフェッショナル”スタッフが執筆しています。
実際の現場で見てきた経験をもとに、猫の抜け毛の原因、今日からできるケア方法、注意したいサインまで、初めての方でもわかりやすく解説します。
「抜け毛が多くて困っている…」「どうケアしたらいいか分からない…」という悩みを少しでも軽くし、あなたと猫がもっと快適に暮らせる毎日をサポートできればうれしいです。
目次
なんでうちの猫、こんなに抜け毛が多いの?原因を知ろう

猫と暮らしていると、「なんでこんなに毛が抜けるんだろう?」と気になってしまうこともありますよね。「これって普通の抜け毛?」「体調に問題はないの?」と、不安になる方も多いと思います。
ここでは、特に押さえておきたい猫の抜け毛の原因について整理していきます。
- 季節や換毛期の影響
- ストレスや体調のサインかも
- 年齢や猫種による違い
順に見ていくことで、抜け毛の原因が理解でき、毎日のケアや対策のヒントも見えてきます。
季節や換毛期の影響
換毛とは、古い毛が抜けて新しい毛が生えてくることです。猫にとっては衣替えのような自然な現象で、体温調整や季節に合わせた被毛の入れ替えのために起こります。
一般的に換毛期は春(3月ごろ)と秋(11月ごろ)の年2回訪れ、この時期は抜け毛がいつもより増えます。
特に長毛種や毛量の多い猫では、抜け毛がより目立つことがあります。
ストレスや体調のサインかも
猫はとても繊細で、環境の変化や生活リズムの乱れに敏感です。ストレスがたまると、毛づくろいをいつもより念入りにしてしまい、そのせいで抜け毛が増えることがあります。
また、体調や病気も抜け毛に影響します。たとえばこんなことが原因になることもあります。
- ノミやダニなどの寄生虫
- 食べ物のアレルギーや猫アトピーなどのアレルギー反応
- 皮膚糸状菌症や疥癬などの皮膚の病気
抜け毛が増えたときは、毛だけでなく皮膚の赤みやフケ、かゆそうにしているかもチェックしてみてください。小さなサインを見逃さずに気づいてあげることで、猫の体調の変化にも早く対応できます。
年齢や猫種による違い
猫の抜け毛は、年齢や猫種でも差があります。
- 年齢による違い
年をとった猫は、抜け毛が増えたように感じることがあります。これは毛が増えたのではなく、加齢や体調の変化で毛づくろいが十分にできず、抜けた毛が体に残ってしまうためです。 - 猫種による違い
長毛種の猫は抜け毛が多く、毎日のブラッシングが欠かせません。たとえばラグドール、サイベリアン、メインクーンなどです。
短毛の猫でも、毛が細かい子は掃除が少し大変になることがあります。
猫の年齢や毛質に合わせてケアを工夫するだけで、抜け毛のストレスはぐっと減らせます。
抜け毛が多いとき、実はこんなことに注意!

猫の抜け毛がいつもより多いと、「換毛期だからかな?」と思いがちですが、実は体調や病気が関係していることもあります。
ここでは、抜け毛が多いときに気をつけたいポイントを整理してみました。
- 皮膚や毛の状態のチェックポイント
- 病気や栄養不足のサイン
- 抜け毛が原因でなる病気
順番に見ていくと、抜け毛の裏に隠れた原因や注意点が分かり、毎日のケアや健康管理にも役立てられますよ。
皮膚や毛の状態のチェックポイント
猫の抜け毛が増えたときは、皮膚や毛の様子をチェックすることで、体調や病気のサインに気づけます。特に注意したいポイントは以下です。
1.皮膚糸状菌症
- 原因:真菌(カビ)の感染
- ポイント:丸いハゲができる、皮膚がかさつく・赤くなる
2.疥癬(かいせん)
- 原因:皮膚に寄生するダニ
- ポイント:過剰な毛づくろい、赤み、フケ、耳や足先・腹部に症状が出やすい
3.猫ざそう(猫ニキビ)
- 原因:皮脂や細菌の影響
- ポイント:顎や口まわりの黒いポツポツやかさぶた、かゆみや痛みを伴うことも
4.アレルギー性皮膚炎
- 原因:食べ物や環境によるアレルギー
- ポイント:皮膚が赤くなる、毛が広範囲で抜ける、かゆがる
これらの疾患により、猫が過剰に毛づくろいをしてしまったり、脱毛が伴う場合もあります。その結果、抜け毛が多くなることもあるため、毛の量だけでなく、皮膚の状態や行動の変化も合わせてチェックすることが大切です。
病気や栄養不足のサイン
抜け毛が増える原因には、病気や栄養の偏りも関係していることがあります。特に次のポイントに注意してみてください。
1.内分泌疾患
- 原因:ホルモンバランスの乱れや甲状腺の異常
- ポイント:毛質や毛量が変化する、食欲や体重に変化がある場合は注意
2.その他の病気(痛みや違和感)
- 原因:体のどこかに痛みや違和感があると、毛づくろいが過剰に増えたり、抜け毛が増えることがあります
- ポイント:特定の場所をなめすぎる、普段と違う行動や仕草が見られる
3.栄養不足
- 原因:食事で必要なタンパク質や脂質、ビタミンなどが不足している場合
- ポイント:毛がパサつく、ツヤがなくなる、抜け毛が増える
これらのサインがあるときは、「ただ抜け毛が増えただけ」と見過ごさず、早めに獣医師や専門家に相談すると安心です。
抜け毛が原因でなる病気
抜け毛を放置すると、猫の体に思わぬトラブルが起きることがあります。日頃のケアで防げるものばかりなので、知っておくと安心です。
- 皮膚病
毛が絡まったり、毛の下に汚れ・皮脂がたまることで、かゆみや赤みなどの炎症が起こりやすくなります。特に長毛種は注意。 - 毛球症
飲み込んだ毛が胃の中で大きな塊になり、吐けずに詰まることがあります。ひどい場合は手術が必要になることも。 - 食道炎・胃炎
毛玉を吐こうとして嘔吐を繰り返すうちに、食道や胃が傷ついて炎症を起こすことがあります。
抜け毛は「汚れやすい」「掃除が大変」だけでなく、猫の健康にも関わります。普段のブラッシングや毛玉対策フードなど、日常のケアが病気予防につながります。
今日からできる!猫の抜け毛を減らす方法

「抜け毛が多くて掃除がちょっと大変だな…」と感じること、ありますよね。でも、毎日のちょっとした工夫で、毛の量を減らしたり、家の中をスッキリ保つことができます。
ここでは、今日からできる抜け毛対策を整理してみました。
- ブラッシングのコツで毛を減らす
- 家の中の毛もスッキリ!掃除の工夫
- フードやサプリで内側からケア
順番に見ていくと、毎日のちょっとした習慣で抜け毛と上手に付き合えるようになり、猫との暮らしがもっと快適になりますよ。
ブラッシングのコツで毛を減らす
ブラッシングは抜け毛対策の基本です。猫の毛の長さや種類によって、適した頻度や方法が変わります。
- 短毛種:換毛期以外は週2〜3回、換毛期は毎日
- 長毛種:換毛期以外でも1日1回、換毛期は1日2回を目安
ポイント
- 毛の流れに沿って優しくブラッシングする
- 皮膚を傷つけないよう、力を入れすぎない
- 顔まわりや足の裏など、見落としやすい部分も忘れずに
- 1回あたりのブラッシングは3分程度、長くても5分以内にとどめる
シャンプーの頻度
- 短毛種:春と秋の換毛期に1回ずつ
- 長毛種:月1回程度を目安
毎日のブラッシングは、抜け毛を減らすだけでなく、猫とのスキンシップにもなります。遊び感覚で短時間行うことで、猫もストレスなく受け入れてくれます。
家の中の毛もスッキリ!掃除の工夫
猫の抜け毛は、ちょっとした掃除の工夫でぐっと減らせます。ポイントを押さえて、効率よくスッキリさせましょう。
- 上から下へ順番に掃除
- 天井や棚の上から床まで順番に掃除すると、舞い上がった毛も取りやすくなります。
- フローリングはワイパーで先に
- いきなり掃除機を使うと毛が舞うこともあります。
- まずはフローリングワイパーやモップで軽く拭いてから掃除機をかけると効果的です。
- 毛が絡まりやすい場所にはゴム手袋
- カーペットやキャットタワーの毛は、ゴム手袋でなでるだけで簡単に集められます。
- 空気清浄機で浮遊毛もキャッチ
- 空気中の抜け毛を吸い取ることで、床や衣類につく毛、人が吸い込む毛も減らせます。
- フィルターは週1回ほど掃除して、清潔を保ちましょう。
ちょっとした工夫を日常に取り入れるだけで、家の中の毛の量がぐっと減り、掃除のストレスも軽くなりますよ。
フードやサプリで内側からケア
猫の抜け毛は、食事の栄養バランスでも変わります。毛や皮膚を健康に保つために、次の成分を意識すると効果的です。
- オメガ3脂肪酸:皮膚の炎症を抑え、毛のツヤや抜け毛の軽減に役立つ
- ビタミンA:皮膚の代謝を整え、かゆみ・フケ・抜け毛の予防に
- 毛玉ケアフード:飲み込んだ毛の排出を助け、毛球症の予防に
毎日の食事で必要な栄養を補うことで、内側からの抜け毛対策ができます。フードやサプリは、猫の年齢や体質に合ったものを選ぶと安心です。
どうしても減らないときはプロに相談

いろいろ対策しても抜け毛が減らないと、「うちの猫、大丈夫かな…?」と心配になりますよね。そんなときは、無理に自分だけで何とかしようとせず、プロに相談するのも安心です。
ここでは、相談するときに押さえておきたいポイントをまとめてみました。
- 病院で見てもらう目安
- トリマーやケア専門家に頼る方法
順番に見ていくことで、「どこまで心配するべきか」「誰に相談すれば安心か」がわかり、猫の体調や毛の健康を守るヒントになります。
病院で見てもらう目安
抜け毛が増えてきたとき、「どこまで心配すればいいの?」と迷うこともありますよね。目安として、次のようなサインが見られたら、早めに動物病院で相談することをおすすめします。
- ひっかき傷がひどく、猫が常に毛づくろいしている
- 血が出ている箇所がある
- ハゲている部分がある
- 皮膚に傷やかさぶたができている
- 脱毛面積が広がってきたり、複数箇所に広がっている
- 脱毛部分に赤みや炎症、かゆがる様子がある
これらは、皮膚トラブルやアレルギー、寄生虫感染など、病気のサインである可能性があります。症状が進む前に診てもらうことで、猫も飼い主さんも安心です。
トリマーやケア専門家に頼る方法
猫はとても繊細な性格なので、ブラッシングやシャンプーを嫌がってしまう子も少なくありません。
無理に続けると猫がストレスを感じてしまうため、そんなときは、無理をせずトリミングサロンや動物病院に頼るのも立派な選択です。プロの手でケアしてもらうことで、
- 余分な抜け毛をしっかり取り除ける
- 皮膚トラブルの早期発見につながる
- 猫の負担が少ない方法でケアしてもらえる
といったメリットがあります。
特に猫専門のトリミングを行っている「ねこべや」では、猫の性格や体質に合わせて、できるだけストレスの少ない方法でケアを行っています。猫を熟知したスタッフが、優しく声をかけながら作業してくれるので、初めての子でも安心して任せられます。
まとめ|猫の抜け毛と上手に付き合って、毎日をもっと快適に

猫の抜け毛が増えると、「え、こんなに…?」と不安になりますよね。でも、季節や体調で抜け毛が増えるのはよくあることなので、まずは落ち着いて大丈夫です。
ブラッシングやシャンプー、掃除の工夫、フードでのケアを少しずつ続ければ、抜け毛は今よりしっかり減らせます。猫も快適に過ごせて、あなたの負担もラクになります。
ただし、赤み・ハゲ・なめ続けるなど気になる変化が見えたら、早めに動物病院へ。ケアが難しい日は、トリミングサロンなどプロに頼るのも安心です。
無理せずできることから続けていけば、猫との毎日はもっと快適で心地よいものになりますよ。