猫専門サロンの開業を考えたとき、「どうやってお客様を集めればよいのだろう」と不安に感じる方は多いのではないでしょうか。
広告やSNSで新規のお客様を集める方法もありますが、それだけに頼って予約を埋め続けるのは簡単ではありません。開業後の集客を安定させるには、一度利用したお客様に繰り返し選んでもらう仕組みも必要です。
猫専門サロンにホテルを併設するというと、宿泊による売上を増やすためのものだと思われるかもしれません。しかし、実際に併設してみると、ホテルの利用がサロンを知ってもらうきっかけになり、サロンのお客様がホテルを利用する流れも生まれました。
サロンとホテルは、別々にお客様を集めるだけのサービスではありません。相互に利用される流れを整えることで、2つのサービスがお客様を送り合い、継続的な利用につながります。
この記事では、猫専門サロン2店舗、ホテルを含めて20店舗を運営する中で見えてきた、サロンとホテルの相互利用が生まれる理由や、カルテ共有によって信頼を深める方法、開業前から整えたい集客の仕組みを紹介します。
ホテル利用者が猫専門サロンのお客様になる理由

猫専門ホテルを利用する飼い主さまのなかには、宿泊をきっかけに、併設されたサロンのシャンプーやグルーミングを利用する方もいます。
ホテルとサロンが同じ場所にあることで、初めてサロンを利用するときの不安や、猫を別の日に連れて行く負担を減らせるためです。
ここでは、ホテル利用者が猫専門サロンのお客様になる理由を、次の2つに分けて解説します。
- 猫を預けた時点でサロンを利用するための信頼が生まれている
- 宿泊中のシャンプーなら猫を連れて行く負担を減らせる
それぞれ順に見ていきましょう。
猫を預けた時点でサロンを利用するための信頼が生まれている
ホテルのお預かり時には、次のような会話がよくあります。
「せっかく預けるので、宿泊中にシャンプーもお願いできますか?」
この「せっかくなので」「ついでに」という一言は、サロンの集客において大きな意味を持ちます。
初めてトリミングサロンを利用する飼い主さまは、「知らない人に預けても大丈夫かな」「うちの子が嫌がったらどうしよう」と不安を感じるものです。一方、ホテルの利用者は、すでに大切な猫を預けると決めています。
店舗への信頼が生まれた状態だからこそ、宿泊中のシャンプーやグルーミングも依頼しやすくなります。ホテルの利用が、併設サロンを初めて利用するきっかけになるのです。
宿泊中のシャンプーなら猫を連れて行く負担を減らせる
ホテルとサロンを別々に利用する場合、飼い主さまは宿泊とシャンプーのために、それぞれ猫を連れて行かなければなりません。外出が苦手な猫にとっても、移動の回数が増えることは負担になります。
ホテルのお預かり時に「お泊まり中にシャンプーもできます」と案内すれば、飼い主さまは別の日に来店する必要がなく、猫の移動も一度で済みます。旅行や外出から戻ったときに、きれいになった猫をそのまま迎えられることもメリットです。
宿泊とシャンプーを一緒に利用することは、単なる追加メニューではありません。飼い主さまと猫の負担を減らす提案だからこそ、自然なサロン利用につながります。
サロンとホテルの相互利用がリピートにつながる仕組み

ホテル利用者が併設サロンを一度利用すると、その後も定期的なシャンプーやグルーミングにつながることがあります。反対に、サロンの利用者が旅行や外出の際にホテルを選ぶこともあります。
ここでは、サロンとホテルの利用が一度で終わらず、双方向のリピートにつながる仕組みを、次の2つに分けて解説します。
- ホテルのお迎え時の仕上がりがサロンの継続利用につながる
- サロンの利用者は旅行の際にいつものホテルを選びやすい
それぞれ順に見ていきましょう。
ホテルのお迎え時の仕上がりがサロンの継続利用につながる
ホテルのお迎え時に、数日ぶりに会う猫がふわふわになって戻ってくると、飼い主さまのなかに2つの体験が残ります。
「安心して猫を預けられた」というホテルへの信頼と、「きれいに仕上げてもらえた」というサロンへの満足です。ホテルとシャンプーを同時に利用することで、両方のよさを一度に実感してもらえます。
その後、毛玉や汚れが気になったときには、新しいサロンを探すより、一度仕上がりを知っている併設サロンを思い出しやすくなります。ホテルでの宿泊をきっかけに、サロンの定期的な利用へつながっていくのです。
サロンの利用者は旅行の際にいつものホテルを選びやすい
サロンを定期的に利用している飼い主さまが旅行をするとき、知らないホテルを一から探し、大切な猫を預けることに不安を感じる場合があります。
いつものサロンにホテルが併設されていれば、スタッフの接し方や店舗の雰囲気をすでに知っています。普段から利用している場所だからこそ、旅行の際にも安心して相談しやすくなります。
サロンで積み重ねた信頼が、そのまま併設ホテルを選ぶ理由になります。
サロンとホテルでカルテを共有するメリット

サロンとホテルの相互利用を支えるためには、2つのサービスを同じ場所で提供するだけでなく、猫の情報を引き継げる仕組みが必要です。
施術や宿泊で確認した内容を共通のカルテに残すことで、利用するサービスが変わっても、その猫に合った対応を続けやすくなります。
ここでは、サロンとホテルでカルテを共有するメリットを、次の3つに分けて解説します。
- サロンで得た猫の情報をホテルの見守りに生かせる
- ホテル滞在中の記録を次回の施術に生かせる
- 猫の情報が蓄積されるほど飼い主さまの信頼が深まる
それぞれ順に見ていきましょう。
サロンで得た猫の情報をホテルの見守りに生かせる
サロンのカルテには、猫の性格や苦手なこと、皮膚の状態、持病、これまでの施術中の様子などが記録されています。ホテルを利用するときにこれらの情報を共有できれば、初めての宿泊でも猫に合わせた対応を考えやすくなります。
たとえば、「特定の場所を触られるのが苦手」「皮膚に気になる部分がある」とわかっていれば、ホテルでも必要な点に注意しながら見守れます。
猫のことを何も知らない状態からお預かりするのではなく、サロンで積み重ねた情報を引き継ぐことで、ホテルでの健康管理や飼い主さまへの報告にも生かせます。
ホテル滞在中の記録を次回の施術に生かせる
ホテルでは、滞在中の食事や飲水、排泄、過ごし方などを継続して記録します。数日間お預かりすることで、短時間の施術だけではわかりにくい猫の様子が見えてくることもあります。
これらの記録をサロンのカルテにも共有しておけば、次回の施術前に、前回の宿泊中の体調や行動を確認できます。
ホテルで得た情報をサロンへ引き継ぐことで、毎回ゼロから猫の様子を確認するのではなく、これまでの記録を踏まえて施術に向き合えます。
猫の情報が蓄積されるほど飼い主さまの信頼が深まる
サロンとホテルの利用を重ねるたびに情報が蓄積されると、飼い主さまが毎回同じことを説明しなくても、その猫に合った対応ができるようになります。
前回との違いに気づいてもらえたり、苦手なことをあらかじめ避けてもらえたりすることで、「うちの子のことをわかってくれている」という安心感が生まれます。
施術の仕上がりだけでなく、来店のたびに深まる猫への理解が店舗への信頼となり、サロンとホテルの継続利用につながります。
開業前からサロンとホテルが集客し合う仕組みを設計する

サロンとホテルを同じ店舗に併設しただけで、自然に相互利用が生まれるとは限りません。宿泊中の施術を案内する流れやカルテの共有方法に加えて、ホテルの部屋と施術スペースを無理なく行き来できる店内動線も整える必要があります。
案内や情報共有の方法は開業前に決められますが、ホテル用のスペースや店内動線は、契約後に変更すると工事や費用が発生する場合があります。物件を選ぶ段階から、運営方法と店舗設計の両方を考えておくことが大切です。
ここでは、開業前に整えておきたい仕組みを、次の3つに分けて解説します。
- 単体営業ではサロンとホテルのそれぞれで集客が必要になる
- 2つのサービスがお客様を送り合い集客の負担を抑えられる
- 物件選びの段階から宿泊と施術の動線を考える
それぞれ順に見ていきましょう。
単体営業ではサロンとホテルのそれぞれで集客が必要になる
サロンだけで開業する場合は、広告などを使って店舗を知ってもらい、新規のお客様を集める必要があります。来店してもらったあとは、次回の利用につなげる働きかけも欠かせません。
ホテルだけで開業する場合も同じです。宿泊先を探している飼い主さまに店舗を見つけてもらい、初めて利用する不安を乗り越えて予約してもらう必要があります。
単体営業では、それぞれのサービスが別々にお客様を集め、継続利用につなげなければなりません。
2つのサービスがお客様を送り合い集客の負担を抑えられる
併設店では、すでに一方を利用しているお客様が、もう一方のサービスを知る入り口になります。
相互利用が生まれる仕組みを開業前から整えておけば、広告だけに頼って新規集客だけに頼る負担を抑えやすくなります。 新規集客にかかる時間や負担を抑えながら、既存のお客様の利用を広げられるためです。
ホテルとサロンを別々の事業として考えるのではなく、互いの集客を支える一つの仕組みとして設計することが大切です。
物件選びの段階から宿泊と施術の動線を考える
ホテル併設型のサロンを開業するなら、施術スペースだけで物件を決めず、ホテルの部屋を置ける余白も確認する必要があります。
また、お預かり時にグルーミングを案内し、宿泊中に施術を行い、きれいになった猫をお返しするまでの流れも考えておきましょう。宿泊と施術を無理なく組み合わせられる設計にすることで、相互利用を提案しやすくなります。
契約後にホテル用のスペースを追加することは簡単ではありません。物件を選ぶ段階から、ホテルとサロンを一つのサービスとして運営できる間取りかを確認することが大切です。
ねこべやアカデミーでホテル併設型サロンの集客を学ぶ

ホテル併設型サロンを初めて開業する場合、どのような提案や運営方法が相互利用につながるのか、自分だけで判断するのは難しいこともあります。
ねこべやアカデミーでは、猫専門サロン2店舗、ホテルを含む20店舗の運営で蓄積した方法や改善事例から、併設型サロンの集客と運営を学べます。
ここでは、ねこべやアカデミーで学べる内容を、次の2つに分けて紹介します。
- 20店舗の運営事例から相互利用を生み出す仕組みを学べる
- グルーミング提案・カルテ共有・繁忙期の運営を学べる
それぞれ順に見ていきましょう。
20店舗の運営事例から相互利用を生み出す仕組みを学べる
ホテル利用者から「ついでにシャンプーもお願いします」と言われるのを、偶然に任せるだけでは安定した集客につながりません。
ねこべやアカデミーでは、猫専門サロン2店舗、ホテルを含む20店舗の運営経験をもとに、ホテル利用者がサロンを知る流れや、サロン利用者がホテルを選ぶきっかけを整理して学べます。
実際の店舗で生まれた相互利用を参考にしながら、お客様が無理なく両方のサービスを利用できる流れを、自分の店舗で設計する方法を学びます。
グルーミング提案・カルテ共有・繁忙期の運営を学べる
ねこべやアカデミーでは、ホテルのお預かり時にグルーミングを案内するタイミングや、飼い主さまへ伝える内容を具体的に学びます。
カルテについても、サロンとホテルのどちらで対応しても必要な情報を確認できるよう、記録する項目や引き継ぎ方を整理します。
さらに、年末年始や連休などホテルの予約が集中する時期を想定し、宿泊と施術の予約をどう組み合わせるか、スタッフがどのように動くかまで考えます。開業前に実際の運営をイメージできるため、併設後の対応に迷いにくくなります。
まとめ|サロンとホテルがお客様を送り合う仕組みをつくろう

猫専門サロンにホテルを併設するメリットは、宿泊売上が増えることだけではありません。ホテル利用者が宿泊中のシャンプーをきっかけにサロンへ通い、サロン利用者が旅行の際にホテルを選ぶ、双方向の流れをつくれます。
サロンとホテルでカルテを共有すれば、利用するたびに猫への理解も深まります。「うちの子のことをわかってくれている」という安心感は、広告や値下げだけではつくれない、継続利用の理由になります。
ただし、2つのサービスを併設するだけでは、この流れは生まれません。物件選びの段階から宿泊と施術の動線を考え、グルーミングの提案や情報共有まで仕組みにすることが大切です。
開業後に一から試行錯誤するのではなく、20店舗の運営経験から生まれた併設型サロンの仕組みを学びたい方は、ねこべやアカデミーの説明会で詳しい内容を確認してみてください。
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